歯周病は治る?放置は危険な歯周病の治療法
こんにちは。千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」です。
歯ぐきから出血する、口臭が気になる、歯がグラグラするなどの症状がある場合、もしかすると歯周病かもしれません。日本人が歯を失う原因の第1位とされる歯周病は、初期には自覚症状が少なく、気づかないうちに進行する厄介な病気です。
近年では、歯周病と全身の健康との関連性も注目されています。歯周病は単なる口の中の問題にとどまらず、身体全体の健康にも深く関わっているのです。
今回は「歯周病は治るの?」「どんな治療をするの?」という疑問に答えながら、放置することで生まれるリスク、そして具体的な歯周病の治療法についてくわしく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
歯周病とは
歯周病とは、歯と歯ぐきの境目にある歯周ポケットで細菌が増殖することで炎症が起き、最終的には歯が抜け落ちる病気です。以下でくわしく解説します。
歯周病になる原因
歯周病の原因は、主に歯と歯ぐきの境目に付着するプラークです。食べかすなどの汚れをエサに細菌が増殖することでプラークになります。プラークには多数の細菌が含まれ、これが歯ぐきに炎症を引き起こすことで歯肉炎が発症します。
プラークを放置するとやがて歯石となって歯の表面に強固に付着し、通常の歯みがきでは除去できなくなります。これにより炎症が進行し、歯周病が悪化するのです。
また、喫煙やストレス、病気やホルモンバランスの乱れなども、歯周病の進行に関係します。
歯周病の症状
歯周病は初期の段階では歯肉炎と呼ばれ、歯ぐきの腫れや出血が主な症状です。この段階では痛みがほとんどないため、気づかずに放置する人も少なくありません。
歯肉炎を放置すると、炎症が進行し歯周炎となります。歯周炎では、歯を支えている歯茎や歯槽骨が破壊されます。歯を支えている組織が破壊されると歯がグラグラし、最終的に歯が抜け落ちるのです。
歯周病による影響
歯周病は40歳以上の日本人の約8割が歯周病にかかっているとも言われるほど、誰もがかかり得る病気です。最近では、歯周病と心疾患、脳梗塞、誤嚥性肺炎、さらには妊娠中の早産・低体重児出産などとの関連も指摘されています。
単なる口の中の病気にとどまらない重大な疾患として注目されており、放置せず適切に治療を受けることが重要だと考えられています。
歯周病は治る?
歯周病は治せる病気であると同時に、再発しやすい病気でもあります。歯周病を改善し、再発しないよう管理するには、患者自身の理解と努力が欠かせません。
毎日の丁寧な歯みがきや定期的な通院が、治療の効果を大きく左右します。そのため、治療後も長期的に健康状態を維持する意識が重要となるのです。
歯周病に限らずさまざまな症状に言えることですが、病気が初期段階であればあるほど治療の難しさや、かかる費用や時間の負担は少なくなる傾向にあります。例えば初期の歯肉炎であれば、歯科医院のサポート受け、自宅で適切なブラッシングを行うことで炎症を抑えられます。
しかし、進行が進んだ場合には、歯槽骨がすでに破壊されていることもあり、完全に元の状態に戻せない可能性もあるでしょう。それでも、適切な治療とセルフケアを組み合わせることで病状の進行を食い止め、口腔内を健康な状態に安定させられます。
つまり、重度の歯周病であっても、適切な治療を受ければコントロールできるのです。
歯周病の治療法
歯周病の治療法は、患者様の症状や進行度に応じて変わります。ここでは、歯周病の治療法を進行の段階別にくわしく解説していきます。
歯周病が初期段階の場合の治療方法
治療の第一段階は、歯周病の原因であるプラークと歯石の除去です。これをプラークコントロールと呼びます。
歯科医院で専用の器具を使用してプラークと歯石などの汚れを徹底的に除去します。特に、歯ぐきの下に潜んでいる歯石は家庭でのケアでは取り除けないため、プロによる処置が欠かせません。
この段階で行われるのが、スケーリング・ルートプレーニングという治療です。スケーリングでは、歯の表面や歯周ポケット内の汚れを除去し、ルートプレーニングでは、歯根の表面を滑らかに整えてプラークの再付着を防ぎます。
これにより、歯ぐきの炎症を抑えることが期待できるでしょう。また、歯科医師や歯科衛生士によるブラッシング指導を受け、日々の歯磨きの見直しを行います。
日々の歯磨きで炎症の進行を抑え、日常のケアを正しく行うことで健康な状態への回復を目指します。
歯周病が軽度から中度の治療方法
歯周病が中度にまで進行している場合、歯を支えている組織が破壊され始めていることがほとんどです。この段階では初期治療だけでは改善が不十分なこともあります。
その際には歯周外科治療が必要です。代表的なのがフラップ手術で、これは歯ぐきを切開して歯根を露出させ、見えにくい部分の歯石や炎症組織を徹底的に除去する方法です。手術後は歯ぐきを再度縫合し、治癒を待ちます。
中度から重度の歯周病の治療方法
歯周病が重度にまで進行していると歯が抜け落ちる場合もあります。歯のぐらつきが強い場合にはスプリンティングと呼ばれる歯の固定処置が行われることもあります。この処置の目的は、隣接する歯と固定して噛む力を分散させ、歯の保存を図ることです。
さらに、重度で保存不可能な歯に関しては抜歯を行い、その後にインプラントやブリッジといった治療で機能の回復を目指すこともあります。また、失われた骨や歯周組織を再生する目的の治療方法として、歯周組織再生療法も選択肢に入ります。
再生療法には適応条件があり、すべての症例に実施できるわけではありませんが、歯周組織が部分的にでも再生すれば、歯の安定が回復する可能性があるのです。
歯周病治療の流れ
歯周病治療は、症状の進行度や口腔内の状態に応じて計画的に進められます。治療の目的は、炎症の原因であるプラークや歯石を除去し、歯周組織の健康を回復させること、そして再発を防ぐことです。
ここでは、一般的な治療の流れを解説します。
検査と歯科医師による治療計画の作成
初診時には口腔内の詳細な検査が行われます。専用の機器で歯周ポケットの深さや出血の有無、歯のぐらつきなどの状態をチェックし、レントゲン撮影で骨の吸収状況を確認します。
これらの検査結果に基づいて、患者さま一人ひとりに合った治療計画が立てられます。
歯周基本治療と生活習慣の見直し
検査を行って歯周病と診断された場合には、歯周基本治療といわれる初期治療を行います。これは、主にスケーリングとルートプレーニングによる歯石除去や、プラークコントロールの指導が中心です。
加えて、歯みがきの方法やデンタルフロスの使用方法の指導も行います。さらに喫煙の習慣があると歯周病が悪化しやすいなどのリスクが高くなるため、生活習慣の見直しについても丁寧に説明します。
歯周病の症状が軽度であれば、次のステップへ進まずに治療が完了することもあります。
治療の評価と外科的な治療
歯周基本治療終了後、再評価が行われます。歯ぐきの炎症が改善しているか、歯周ポケットが浅くなっているかなどを確認します。
歯周病が中度から重度でまだ深いポケットが残っている場合や症状の改善が見られない場合には、外科的な治療が検討されます。フラップ手術など、さらに深い部分のプラークや歯石などの深部の汚れを直接目視しながら除去する方法です。必要に応じて局所麻酔を使用します。
治療後のメンテナンス
歯周病の治療が完了した後は、再発を防ぐためにメンテナンスを行いましょう。3カ月から6カ月に一度の定期検診とクリーニングを受けると良いでしょう。特に、歯周病は再発しやすいため間隔を空けすぎず、定期的にプロによるチェックを受けることが大切です。
加えて、家庭でのセルフケアも欠かせません。正しい歯みがきを日常化し、必要に応じてデンタルフロスやマウスウォッシュなども取り入れると効果的です。
まとめ
歯周病は、初期段階では症状がほとんどないため気づかないうちに悪化しやすい病気です。
しかし、早期に発見し正しい治療を行えば、進行を食い止めたり、健康な歯ぐきに回復させることも可能です。歯周病治療法には段階があり、スケーリングやルートプレーニングといった基本治療から、再生療法や外科処置などの専門的治療まで、症状に応じて治療を行います。
いずれの場合も、患者さま自身が日々のセルフケアを徹底することが最も重要です。また、歯周病は全身の健康とも密接に関係しているため、口腔ケアは体全体の健康維持にもつながります。
歯ぐきの出血や腫れ、口臭などの異変に気づいたときは、早めに歯科医院を受診し、適切な処置を受けましょう。歯周病の正しい知識と適切な治療法を理解することが、将来の歯の健康を守る第一歩となります。
歯周病治療を検討されている方は、千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯治療や成人矯正・小児矯正、入れ歯治療やインプラントなど、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、Web予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
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