喫煙者でもインプラント治療は可能?喫煙が及ぼす6つの影響を解説!
こんにちは。千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」です。
「喫煙者でもインプラントを受けられるのでしょうか?」「禁煙してからじゃないと、インプラント治療はできませんか?」など、患者さまから質問を受けることがあります。喫煙している場合は、血流の悪化や免疫の低下などがインプラント治療に大きな影響を及ぼします。
今回は、インプラント治療を検討しているけれど、喫煙によってどのような影響がでるのか知りたいという方のために、喫煙とインプラント治療の関係を詳しくご説明します。
喫煙者でもインプラント治療は可能?
インプラント治療は、歯を失った箇所に人工歯根(インプラント体)を埋入して、人工歯をかぶせて口腔機能を回復させる治療です。入れ歯とは異なり固定式であり、インプラント体は顎の骨と結合するため、天然歯と同程度の力で噛めることが特徴です。
ただし、喫煙による影響は少なくありません。タバコに含まれている有害物質であるニコチンやタールは血管を収縮させて、口内の血流が悪くなるからです。
一般的な喫煙者であれば、インプラント治療は受けられます。それでも、治療後はしばらく禁煙するよう指示されることが多いです。1日の喫煙本数が多くなくても、喫煙者であった場合はインプラント治療の保証の対象外になることもあります。
また、1日21本以上タバコを吸うヘビースモーカーの場合は、リスクが高いことから治療自体断られてしまうこともあります。従来のタバコよりも有害物質が少ない、電子タバコや加熱式タバコであっても有害物質がまったくないわけではないので、リスクはゼロではありません。
インプラント治療を行う場合は、禁煙することが望ましいといえるでしょう。禁煙しなければ、せっかく費用や時間をかけて治療したのに、インプラントをすぐに失う可能性があります。
喫煙がインプラントに及ぼす6つの影響
喫煙は、インプラントに対して具体的に以下の影響を及ぼします。
インプラント体と骨の結合を阻害する
ヘビースモーカーの場合、インプラント治療を断られるケースがありますが、それはインプラント治療が失敗に終わる可能性があるからです。
インプラント治療では、インプラント体と顎の骨を結合させることで、天然の歯のように安定させます。インプラント体と顎の骨の結合がスムーズに進まない場合は、インプラント体が抜け落ちることもあり、インプラント治療は失敗に終わるでしょう。
実際に、喫煙者は非喫煙者よりもインプラント体が抜け落ちる確率が高いといわれています。
タバコに含まれるニコチンは血流を悪化させます。血液や酸素が患部に十分に届かないことで、インプラント体と顎の骨の結合が阻害されるのです。ニコチンは免疫力にも悪影響を及ぼすため、手術後の傷も治りにくくなるでしょう。
糖尿病や高血圧など、血糖値や血圧をコントロールできていない場合も、インプラント治療ができない可能性があります。病気によって血流が悪くなることと、傷が治りにくいことが理由です。
インプラントは自分の歯のように噛めるなど優れた治療ですが、外科手術を行うため身体の状態も踏まえて慎重に判断しなければなりません。
インプラント周囲炎のリスクが高まる
インプラントを長く使い続けることも重要です。インプラント治療は費用が高く治療期間も長いため、数年でインプラントを失うのなら入れ歯やブリッジのほうがよいでしょう。
インプラントを失う原因として、インプラント周囲炎があげられます。インプラントは人工物であるため、虫歯や歯周病に侵されることはありません。
しかし、インプラント周囲の粘膜や歯槽骨は歯周病になります。それがインプラント周囲炎です。
天然の歯には、歯と顎の骨の間に歯根膜がありますが、インプラントは直接顎の骨と結合しています。そのため、インプラント周囲炎の進行は天然の歯の歯周病よりも早いです。
また、インプラントの場合、歯茎との間に細菌が入りやすいため、インプラント周囲炎になりやすいです。インプラントを長持ちさせるために、インプラント周囲炎の予防は欠かせません。
インプラント治療後の定期検診でも、インプラント周囲炎は注意して確認します。タバコのニコチンは免疫力を低下させるので、細菌が繁殖もしやすくなり、インプラント周囲炎の発症リスクを高めるのです。
唾液の分泌量が減る
血流の悪化や免疫力の低下に加えて、タバコのニコチンは唾液の分泌量を減らします。唾液には口腔内の汚れを洗い流す自浄作用があり、細菌の増殖を防ぐ役割があります。
唾液の量が少ないと、インプラント周囲炎だけではなく、天然歯も虫歯や歯周病になる確率が高まります。
1回法を選択できないことがある
インプラント治療の手術には1回法と2回法があります。1回法の場合は手術が1回なので、患者さまの負担は軽くなります。
1回法は骨や粘膜の状態に問題がなく、全身状態も良い方しか選択できません。喫煙者は血流が悪く免疫が低下しているため、1回法は選択できないことが多いです。
2回法は、インプラント体を顎の骨に埋入した後、一度歯茎を縫合するため感染のリスクが1回法より低いです。そのため、喫煙者の場合は2回法をすすめられることが多いでしょう。
インプラント治療の保証の対象外となることがある
インプラント治療は自由診療であり、費用の相場は1本30万~40万円程度と高顎です。そのため、万が一のために多くの歯科医院が保証制度を設けています。
しかし、保証の対象外となケースもあり、その中に喫煙者であることが含まれていることが多いです。喫煙していてもトラブルなく治療が終わればいいですが、トラブルが生じた時、喫煙者であったために保証されないこともあるでしょう。
インプラント治療が受けられないことがある
ほとんどの場合は、喫煙者であってもインプラント治療は受けられます。
しかし、ヘビースモーカーの方などはリスクが大きすぎるため、残念ながら治療を断られてしまうこともあるでしょう。他の歯科医院でなら受けられるケースもあるかもしれませんが、その場合も、非喫煙者の方よりも大きなリスクを背負って治療を受けることになります。
インプラント治療後は喫煙しても大丈夫?
インプラント治療後は、インプラント体と顎の骨の結合を促し傷口を治癒させるために、2週間程度は禁煙することが推奨されます。
しばらく経ったら喫煙を再開してもかまわないかというと、そうではありません。少なくとも「心配せずに喫煙してください」と言う歯科医師はいないでしょう。
インプラント治療後に喫煙するということは、インプラント周囲炎になりやすい口腔状態になるということです。唾液も減るので、インプラントだけではなく、天然の歯にも悪影響を及ぼします。
インプラント周囲炎になってしまい、インプラントが長持ちせずに抜け落ちる可能性が高まります。天然の歯も、虫歯や歯周病になるリスクが高まるでしょう。
インプラント治療をきっかけに思い切って喫煙をやめるのが理想です。健康な口腔状態を維持し、長期間インプラントを使えるようにしましょう。
まとめ
喫煙は、インプラント治療と深い関係があります。場合によっては、喫煙していることによってインプラント治療を受ける際に支障がでることがあります。
手術の回数が増えたり、インプラント治療の失敗につながったり、治療後も埋入したインプラント体が抜け落ちる原因になりえます。
喫煙をやめることは難しいことですが、歯のことを考えて高価なインプラントを入れるのなら、少しでも長い期間使い続けたいでしょう。禁煙してインプラント周囲炎にかからないようにすることが重要です。
インプラント治療を検討されている方は、千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
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