大人になってからでも受け口の矯正はできる？放置するリスクと治療法

こんにちは。千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」です。

受け口と聞くと、子どもの歯並びの問題という印象を持つ方も多いかもしれませんが、大人になってから気づくケースも少なくありません。コンプレックスに感じるだけではなく、発音や食事に支障をきたすこともあります。

そうした中で「もう大人だから矯正は手遅れでは？」と不安に思う方もいるでしょう。

この記事では、そもそも受け口とは何か、放置した場合はどのようなリスクがあるのか、大人になってからの矯正治療にはどんな方法があるのかについて解説していきます。治療法や費用についても触れますので、ぜひ参考にしてください。

受け口とは

受け口とは、下の歯が上の歯より前に出ている状態を指し、反対咬合（はんたいこうごう）とも呼ばれます。上の前歯が下の前歯を軽く覆うようになっているのが正常な噛み合わせですが、受け口の場合はこのバランスが逆転しているのです。

原因はさまざまで、骨格的な問題や遺伝、指しゃぶりなどの癖、舌の使い方などが影響することがあります。

子どものうちに気づきやすい一方で、大人になってから「そういえば自分も当てはまるかも」と気づくケースも多く見られます。見た目に違和感を覚えるだけではなく、発音の不明瞭さや食事時の噛みにくさ、あごへの負担などの問題が出てくることもあります。

また、口元が前に突き出して見えるため、横顔にコンプレックスを感じる人も少なくありません。

なお、放置すると症状が悪化する恐れもあるため、早いうちから対処することが重要です。まずは自分の状態を正しく知ることが、改善への第一歩となります。

受け口を放っておくリスク

受け口は、コンプレックスになりやすいだけではなく、健康面や日常生活にもさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。特に、大人になっても治療せずに放置していると、症状がさらに悪化することもあります。

「そこまで困っていないから大丈夫」と感じている方でも、将来、思わぬリスクに直面することがあるのです。

ここでは、受け口を放っておくことで生じる主なリスクについて、具体的に見ていきましょう。

噛みにくさや発音障害

受け口の状態では前歯で食べ物をうまく噛み切れないことが多く、食事に時間がかかる、飲み込みにくいといったストレスを感じやすくなります。また、サ行やタ行の発音が不明瞭になることもあり、対人コミュニケーションに自信を持てなくなるケースもあります。

こうした日々の小さなストレスが積み重なることで、自己肯定感の低下にもつながる恐れがあります。

顎関節症や顔貌への影響

受け口は顎の動きにも影響を与え、顎関節症を引き起こすことがあります。顎関節症になると、カクカク音がする、口が開きづらい、痛みを感じるといった症状が現れます。

また、下顎が前方に突出しているため、顔全体のバランスが崩れ、老けて見られたり横顔に強いコンプレックスを感じたりすることもあるのです。

大人になってからでも受け口の矯正はできる？

受け口の矯正は子どものうちに行うべきもの、というイメージが強いかもしれません。

しかし、実際には成人してから矯正治療を始める人も多く、年齢に関係なく改善が可能です。成長期の子どもと比べると骨格の柔軟性は少ないものの、治療法の選択肢は豊富にあり、医師と相談しながら自分に合った方法を選ぶことで、十分に効果が期待できます。

歯科矯正技術の進歩により、目立たない装置や部分的な治療も可能になっており、治療へのハードルは以前よりも確実に下がっています。

成人であっても歯や骨の健康状態に問題がなければ、基本的には矯正治療を始めることができます。特に30代、40代から治療をスタートする人も増えており「もう遅いのでは」と不安に思う必要はありません。

ただし、骨格的な要因が強い場合には、歯列矯正だけではなく外科的処置を併用するケースもあります。カウンセリングで現状をしっかり把握することが第一歩となります。

大人の受け口はどうやって矯正する？

大人の受け口の矯正には、状態や原因に応じてさまざまな治療法が用いられます。矯正治療というとワイヤーを使った方法を想像する方が多いかもしれませんが、最近では透明なマウスピース型の装置など、目立ちにくい選択肢も登場しています。

加えて、骨格的な問題が大きい場合には、外科手術を伴う治療も視野に入れる必要があります。

どの治療法が合っているかは、歯並びだけではなく、顎の位置や噛み合わせの深さ、顔全体のバランスなど総合的な診断によって決まります。歯科医師とのカウンセリングで、治療期間や装置の種類、ライフスタイルへの影響などをしっかり確認することが大切です。

ここでは、代表的な矯正治療法について、詳しく見ていきましょう。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーで力を加えて歯を少しずつ動かす方法です。複雑な症例にも強い点が特徴です。

金属製の装置が目立ちやすいというデメリットがありますが、最近では透明や白色の目立ちにくいブラケットも登場しており、審美性への配慮も進んでいます。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを用いる矯正方法で、見た目に配慮しながら治療を進めたい方に人気があります。食事や歯みがきの際には装置を外せるため、衛生面でもメリットがあります。

ただし、装着時間が短いと効果が出にくいため、自己管理が重要です。また、症例によっては対応できないこともあるため、事前の診断が欠かせません。

外科矯正

骨格的なズレが大きく、ワイヤー矯正やマウスピース矯正だけでは改善できない重度の受け口には、外科手術を併用する外科矯正が選ばれることがあります。下顎や上顎の骨の位置を外科的に調整し、その後矯正装置で細かく歯並びを整えます。

手術と入院が必要になるため、身体的・経済的な負担は大きいものの、根本的な解決につながる治療法です。

大人の受け口を矯正する場合にかかる費用

大人になってから受け口の矯正を考える際、多くの人が気になるのが費用です。矯正治療は長期間にわたるケースが多く、また、健康保険が適用されない自由診療となることが一般的なため、経済的な負担は小さくありません。

治療法や使用する装置、症例の難易度によって金額に差があるため、自分に合った選択をすることが重要です。ここでは、治療法ごとの費用相場について見ていきましょう。

ワイヤー矯正の費用

ワイヤー矯正は、成人矯正の中でも多く選ばれている治療法で、費用相場は70万円〜100万円程度です。これには診断料や装置代、通院ごとの調整費などが含まれますが、別途保定装置や検査費がかかることもあります。

治療期間が長くなるほど追加費用が発生する可能性も高くなるため、事前に総額を確認しておくことが重要です。

マウスピース矯正の費用

マウスピース矯正は、目立たない装置を希望する方に人気ですが、相場は80万円〜120万円程度です。マウスピースを複数回交換するためのコストや、症例に応じたカスタマイズが価格に影響します。

症状が軽度であれば部分矯正で対応できるケースもあり、その場合は費用を抑えることも可能です。

外科治療の費用

外科矯正が必要とされるケースでは、顎変形症と診断され、指定された医療機関で治療を受けることで健康保険が適用される可能性があります。保険が適用される場合の自己負担額は20万円〜30万円程度ですが、自由診療として行う場合は150万円以上になることもあります。

手術・入院費用を含めたトータルコストを考慮し、事前にしっかりと説明を受けることが大切です。

まとめ

大人になってからでも、受け口の矯正は決して遅すぎることはありません。噛み合わせの改善は、見た目のコンプレックスを解消するだけではなく、食事や発音、顎関節の健康など、日常生活の質を大きく向上させる効果があります。

現代の矯正治療は選択肢も多く、ライフスタイルや希望に応じた方法を選ぶことが可能です。

受け口に悩むすべての大人にとって、自分の将来に向き合う第一歩として、矯正治療の選択は大きな意味を持つでしょう。まずは歯科医師に相談し、矯正治療を検討してみてはいかがでしょうか。

受け口の矯正を検討されている方は、千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯治療や成人矯正・小児矯正、入れ歯治療やインプラントなど、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、Web予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

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